ドームふじだより No. 47
−オーロラと火星−


 極夜期が終わり、だんだん空が明るくなる時間が増えるので、オーロラを見られるのもあと1か月間程でしょうか。大接近している火星もきれいなので、ドームふじ基地の看板を囲んで記念写真を撮りました。上の方にぽつんと輝いているのが火星です。基地の看板についての詳細は次号をご覧下さい。  補足: 勘違いされる方が時々いらっしゃるので重ねてお伝えしておきますが、オーロラをバックにしたこのような写真は合成ではありません。1台のデジタルカメラのシャッターを10数秒間に設定して撮影している間に、もう1台別のカメラのストロボを1回だけ点灯させると、前景は明るくなり、後ろのオーロラや星も写し込めるのです。


オーロラと火星の記念写真
向かって左から中野啓、亀田貴雄、高橋暁、谷口健治、藤田耕史
後ろに立っているのが杉田興正、大日方一夫、栗崎高士

ドームふじだより No. 48
−看板救出−


 写真1をご覧下さい。今までの基地の写真との違いに気が付かれたでしょうか?そうです、建物がすべて雪の上に出ています。実はこの写真は今から約7年前に撮影されたもので、37次隊の藤井隊長からいただきました。今はこの建物の屋根の高さまですっぽりと雪に埋もれています。向かって左に36次隊の立てた「ドームふじ基地」の看板が見えますが、これもすっぽりと雪に埋もれていました。
 オーロラをバックに、この看板と一緒に記念写真を撮りたいと、中野 啓隊員がこれを掘り出すことに挑戦しました(写真2)。うしろの建物は以前にもご紹介しました43次隊が建てた新しい出入り口です。
 写真3はようやく看板が出てきたところです。雪はこんなに積もっているのです。
 写真4はようやく看板が掘り出されたところです。寒い中での作業だったので髭、胸のあたりに吐いた息が白く凍り付いています。


写真1 7年前のドームふじ基地


写真2 看板の掘り出しに挑戦


写真3 ようやくでてくる


写真4 ついに看板救出

ドームふじだより No. 49
−オーロラの元でドラム缶風呂−


 極夜が明けてどんどんが昼が長くなっているので、オーロラを見られるのもあと僅かになりました。そこで、ミッドウインター祭で好評だった露天ドラム缶風呂を復活させました。接近して大きく見える火星とオーロラを眺めながらの露天風呂は何回入っても最高です(写真1:満天の星とオーロラの下、銀色の断熱材に包まれたドラム缶風呂に入る大日方)。お湯と外気の温度差が100℃以上もあるので湯気がものすごくて、ストロボの光で真っ白になってしまうため、入っている隊員の顔も一緒に写すのは非常に難しかったのですが、試行錯誤の末になんとか撮影に成功しました(写真2:オーロラの撮影条件に合わせてシャッターを開放している間にストロボを点けて撮影した入浴中の中野啓隊員)。


写真1 オーロラを眺めながらの入浴(大日方)


写真2 オーロラを眺めながらの入浴(中野)